GTOにつづいて往年の名を継ぐクーペ、FTO
三菱自動車工業株株式会社は、1990年10月に先だってフラッグシップ・スポーツカーとなる「GTO」を発売しておりました。
		その弟分的存在のようにみえた、このFTOが4年後の94年10月に発売開始。
		このときのFTOのCM、「かなりきてーる 感じてーる♪」 ていうCMソングが今でも耳に残っております。
		
		
デビュー時はまさにスポーツカーが我が世の春を謳歌していた90年代。GTOがそのサイズや維持費面でちょっと手に余るという、その空いた顧客層を埋めるのが小型で比較的安価なこのFTO、であるかのように見えました。
		実際、初年度わずか2ヶ月で7000台以上、翌年には20,000台以上を販売しております。(情報:wikipedia)
		'94-'95カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
プラットフォームは三菱お家芸な4WDではなくFF、エンジンはV6の2000ccを横置き搭載。廉価モデルとなる直4・1800ccもラインナップ。
		FTOで特筆すべきはトランスミッションそれもATで、国産初のマニュアルシフトつきAT、「INVECS-II」を採用。

これが好評で、以降の三菱車に続々と採用されたほか、他の国産メーカーにも影響を与えたとのことです。
		ちなみにこの機構はポルシェがティプトロニックという名称で89年発売の911 type964に搭載済みでした。
		スポーツカーでありながら売れたのはMTではなくATのほうだったようで、INVECS-IIがそれだけセンセーショナルだった、てことですね。

	
	同じく94年に発売開始されたクーペ・フィアットと外観雰囲気が似てるともいわれた。同時期デビューなのでどちらが真似したとかでは、ないはず。
しかし、97年あたりから販売台数に陰りが見え始め、99年には登録台数680台とついに1000台を割るようになり、2000年に三菱自動車から「側面衝突安全基準に適合させると採算がとれない」という理由からGTOとともに生産終了。
		スポーツカー氷河期到来とともに、その役目を終えたかのように幕を下ろした車種でした。
FTOデビュー翌年の95年に私の愛車ミラージュが廃車となりまして、次のクルマを模索していたのですが、このときFTOは「販売好調」で、街中でもよくみかける車種となっておりました。
そして、私の乗り換え対象から除外。ハヤリは昔も今も苦手でして。
	カタログデータ (GPX)
		
| タイプ | クーペ・スポーツ・スペシャリティ | 
| ボディ形式 | E-DE3A | 
| エンジン型式 | 6A12 | 
| 駆動形式 | FF | 
| ボディサイズ | 全長4320×全幅1735×全高1300 (mm) | 
| ホイールベース | 2500mm | 
| トレッド前/後 | 1490/1485 (mm) | 
| 車両重量 | 1170kg | 
| 定員 | 4名 | 
| 最高出力 | 200ps(147kW)/7500rpm | 
| 最大トルク | 20.4kg・m(200.1N・m)/6000rpm | 
| エンジン種類 | 水冷6型6気筒DOHC 24バルブ(MIVEC) | 
| 内径/行程 | 78.4mm×69.0mm | 
| 総排気量 | 1998cc | 
| 圧縮比 | 10.0 | 
| 燃料供給方式 | 電子制御噴射式(ECI-MULTI) | 
| 燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | 
| ステアリング | ラック&ピニオン | 
| サスペンション | 前:マクファーソンストラット式、後:マルチリンク式 | 
| ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク | 
| タイヤサイズ | 前後ともに205/50R16 87V | 
| 最小回転半径 | 5.3m | 
| 標準装備 | フロントフォグランプ、リアルーフスポイラー、後席3点シートベルト、アルミホイール、フルオートエアコン、集中ドアロック | 
| オプション | リアワイパー、運転席エアバッグ、助手席エアバッグ、ABS、トラクションコントロール、サンルーフ/ムーンルーフ | 
| 新車価格 | 2,287,000円 (MT)、 2,397,000円(4AT) | 
