5代目 ”スポーツ・シビック”誕生
1991年9月10日、ホンダはプリモ系列主力車種「シビック」をフルモデルチェンジ、先代であるEF系の面影を残しつつ、よりスポーティかつスタイリッシュなデザイン&カラーリングの、E-EG系・通称「スポーツ・シビック」としてデビューさせました。

スポーツシビック
セダンおよびハッチバック車は一般的には5名が定員の車種がほとんどだった時代に、一部グレードであえて定員を4名と割り切り(VTi,SiR-II)、多少の実用性を削ってでもデザイン・スタイリングを重要視。
トランクルームはこのカテゴリーとしては広いほうではなかったものの、上下に分割して開くゲートはとてもお洒落で、リアシートを倒せば十分な積載力はありました。

2分割のトランクゲート。片方だけ開けることもできました
リアシートを倒せば十分な空間を確保可能
EGシビックは若者層をターゲットとした3ドアハッチバックがたちまち大ヒット、
カー・オブ・ザ・イヤーも受賞。
当時私の友人にSiR-IIのオーナーがいました。2世代前シビック(ワンダー)からの乗り換えでした。
助手席に座らせてもらった経験しかありませんが、バケットシートならではのしっかりしたホールド性は自分の手足の延長となったような錯覚の、クルマとの一体感をはじめて味わえた車でした。(運転席ではないけど)
当然、走りも秀逸で、先代でのウイークポイントといわれていたらしい、サスペンション・ストロークの脆弱さも解決、VTEC
DOHCを積んだSiR-IIはアマチュアジムカーナでも出場車数は多くときにはワンメイクかと思えるほどの出場車率でした。
もちろん、山道でもよくみかけました。
ちなみにタイプ-Rはこの世代のシビックにはまだおらず、次の世代、EKシビックにて誕生致します。
デビュー翌年の2月に、兄弟車でベルノ系列から「CR-Xデルソル」がデビューします。
ボディシャシーや一部のパーツを共有した車種でしたが人気はすべてスポーツシビックがもっていってしまいました。先代EF系CR-Xオーナーはマイルド化したデルソルではなくスポーティかつ実用性のあるスポーツシビックを乗り換え対象としたのは予想に難しくない話ですね。

カタログデータ (SiR-II)
| タイプ | 3ドアハッチバック |
| ボディ形式 | E-EG6 |
| エンジン型式 | B16A |
| 駆動形式 | FF |
| ボディサイズ | 全長4070×全幅1695×全高1350 (mm) |
| ホイールベース | 2570mm |
| トレッド前/後 | 1475/1465 (mm) |
| 車両重量 | 1050kg |
| 定員 | 4名 |
| 最高出力 | 170ps(125kW)/7800rpm |
| 最大トルク | 16.0kg・m(156.9N・m)/7300rpm |
| エンジン種類 | 水冷直4DOHC 可変16バルブ(VTEC) |
| 内径/行程 | 81.0mm×77.4mm |
| 総排気量 | 1595cc |
| 圧縮比 | 10.4 |
| 燃料供給方式 | 電子制御噴射式(PGM-FI) |
| 燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| タンク容量 | 45l |
| 燃費 | 13.0km/l (10モード/10・15モード) |
| ステアリング | ラック&ピニオン |
| サスペンション | 前後ともにダブルウィッシュボーン式 |
| ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク |
| タイヤサイズ | 前後ともに195/55R15 83V |
| 最小回転半径 | 5.3m |
| 標準装備 | フロントスポイラー、リアスポイラー、リアワイパー、パワーステアリング、パワーウインドウ、集中ドアロック、後部座席3点シートベルト |
| オプション | 運転席エアバッグ、ABS、トラクションコントロール、サンルーフ/ムーンルーフ |
| 新車価格 | 1,620,000円 (5MT) 1,881,000円 (4AT) |

